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最高裁判所第二小法廷 昭和33年(あ)1446号 決定 1958年11月17日

主文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理由

弁護人井本良光の上告趣意第一点について。

原審は職権をもって第一審判決に理由不備並びに法令違反ありとして同判決全部を破棄し改めて有罪の判決をした以上、量刑についても原審独自の判断により相当とする量刑をなすべきものであるから、この場合弁護人よりの量刑不当の控訴趣意に対し特に判断を与うるの必要はないものといわなければならない。それ故右控訴趣意に対する判断を省略した原判決には何ら所論の違法はなく、したがって論旨違憲の主張はその前提を欠き採用できない。

同第二点について。

論旨は量刑不当の主張であって刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

よって同四一四条、三八六条一項三号、一八一条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり決定する。

(裁判長裁判官 小谷勝重 裁判官 藤田八郎 裁判官 河村大助 裁判官 奥野健一)

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